老兵は死せず
新聞によると、沖縄の伝統工芸品である琉球漆器の製作販売の老舗「琉球漆器」が3月31日をもって店を閉めた。創業130年の老舗だった。また、那覇市大道にある沖縄ホテルが4月2日から休業した。
沖縄ホテルは、1941年(昭和16年)に波の上で開業し、沖縄で最初の観光ホテルだった。皇族や貴賓が宿泊し、東条英機総理も宿泊された。80年の歴史がある老ホテルである。戦後、1951年に那覇市大道に移転し再開した。
この2つの老舗の店じまい、または、休業を聞いてアメリカのダグラス・マッカーサー元帥の演説の一節を思い出した。マッカーサーが、1951年4月19日、米国議会で陸軍退任の演説をしたときのあの有名な「老兵は死なず ただ消え去るのみ」。老兵は消えても、その誇りと功績はいつまでも消えない。
「琉球漆器」の看板は消えても名は残る。寂しくもあるが「ご苦労さまでした」と労をねぎらいたい。また、「沖縄ホテル」の名も消えないでほしい。
この記事へのコメント